LINE副業には「スマホで簡単に稼げる」など夢のような仕事もありますが、このうたい文句が詐欺やトラブルにつながり、問題になっています。
この記事では、怪しいLINE副業の実態や被害事例、見分け方、登録してしまった際の対処法を解説します。安全に始められるスマホ副業も紹介しますので、副業探しの参考にしてください。
LINE副業は本当に怪しいのか

近年、「スマホで簡単に稼げる」とうたうLINE副業の勧誘を目にします。
「簡単に稼げるのであればやってみようかな…」と思うかもしれませんが、詐欺まがいな案件が潜んでいる場合もあるため注意が必要です。
はじめに、LINE副業がなぜ怪しいとされるのか、その背景を解説します。
怪しい副業が横行する背景
LINE副業が怪しいとされる背景には、スマホ1台で誰でも始められる手軽さがあります。多くの人が副収入を求めて副業を探しており、そこに目を付けた悪質な業者が参入しているのです。
特に「短時間で高収入」といった甘い誘い文句は、時間や資金に余裕がない人ほど魅力的に感じてしまうため、被害が広がりやすい傾向にあります。また、SNSを通じて匿名で勧誘できることも、怪しい副業が横行する要因です。
相手の顔や実態が見えない中で取引が進むため、信頼性を確かめにくい点もリスクを高めています。
「誰でも簡単に高収入」の言葉に潜むリスク
LINE副業の勧誘でよく使われるのが、「誰でも簡単に」「1日数分で高収入」といった言葉です。何かに比べたら簡単と感じる仕事はあるものの、スキルも経験も不要で高収入が得られる仕事は存在しません。
このような甘い言葉には、高額な教材やマニュアルを買わせたり、追加費用を請求したりする「裏」があります。
副業初心者は「自分にもできそう」と思って登録してしまいやすく、結果的に大きな金銭トラブルへ発展するケースが目立ちます。
副業で収入を得るには時間と努力が必要、簡単に稼げるという言葉は危険、と考えるようにしましょう。
初心者が狙われやすい理由
副業初心者は「何から始めたらよいか分からない」という不安を抱えているため、怪しいLINE副業の格好のターゲットとなります。
特に「スマホだけで簡単」「特別なスキル不要」といった魅力的な言葉に引かれやすく、経験が浅いために相手を信用してしまう傾向があります。
正しい副業の知識や詐欺の手口に関する情報が不足していることから、運営会社や契約内容を十分に確認せずに登録してしまうケースも少なくありません。
その結果、高額な費用を請求されたり、個人情報を悪用されるといった被害に遭いやすくなります。
LINE副業でよくあるトラブル事例

LINEでできるすべての副業が怪しいというわけではありませんが、数多くのトラブルが報告されています。
中には高額な初期費用を請求されたり、個人情報を悪用されるケースも少なくありません。ここでは、代表的な被害事例を3つ紹介します。
高額な初期費用や後払い請求
怪しいLINE副業で多いトラブルのひとつが、初期費用や後払い請求です。
最初は「無料で始められる」と宣伝しておきながら、実際に登録すると「成功するには専用マニュアルが必要」「追加のツール代がかかる」といった理由で数万円から数十万円を請求されるケースがあります。
さらに、後払い契約を結ばされ、支払いが遅れると督促や脅迫まがいの連絡が届くことも。初心者ほど「最初に少し払えば稼げるはず」と考えてしまいがちですが、このような仕組みで継続的にお金を取られる危険性が高いため、十分な注意が必要です。
個人情報の悪用や勧誘被害
LINE副業に登録する際、多くの場合メールアドレスや電話番号、場合によっては住所や銀行口座の情報を求められます。これらを安易に提供すると、詐欺グループに悪用される危険があるため注意しましょう。
実際に「別の副業案件」や「投資の勧誘」といった形でしつこい営業が続いたり、名簿として第三者に販売されたりするケースや、個人情報を握られていることで「支払わないと家族に連絡する」といった脅迫を受ける事例もあります。
軽い気持ちで登録してしまうと深刻なトラブルに発展する可能性があるため、個人情報の取り扱いには特に注意が必要です。
報酬が発生しない
「作業をすれば報酬が支払われる」と説明されても、実際にはお金が振り込まれないケースも多く見られます。
例えば、最初に簡単なタスクをこなすと少額の報酬が提示されるものの、次のステップに進むために追加費用を支払うよう誘導され、その後は報酬が途絶えるようなもの。中には「条件を満たさなかった」と理由をつけて支払いを拒否する悪質な業者も存在します。
結果として時間と労力を無駄にするだけでなく、支出だけが増えることになります。報酬の仕組みが不透明な副業は、最初から避けるようにしましょう。
怪しいLINE副業の見分け方

怪しいLINE副業を避けるために、いくつかのチェックポイントを押さえておきましょう。
運営会社の情報や仕事内容、口コミや評判を確認することで、信頼できるかどうかを判断できます。ここでは、副業を始める前に確認したい具体的なポイントを紹介します。
運営会社や事業者情報を確認する
怪しい副業には運営元が不明確、問い合わせ先がメールのみ、連絡が取れないなどの共通点があります。安全な副業かどうかを見極めるために、運営会社や事業者情報を最初に確認しましょう。
特定商取引法に基づく表記が公式サイトにあるか、会社名や所在地、連絡先が明記されているかも重要なチェックポイントです。
得体の知れない事業者はトラブルが起きても責任を取らずに逃げる可能性が高いため、登録や契約をしないようにしましょう。
仕事内容や報酬の仕組みをしっかり確認する
「いいな」と感じる案件ほど、具体的な仕事内容や報酬がどのように発生するのかを確認するようにしましょう。
怪しいLINE副業の多くは「作業は簡単」「短時間で高収入」といった魅力的・曖昧な言葉で終わらせ、仕事内容・報酬形態が不透明です。
仕事内容や報酬形態が不明確な案件は、報酬が支払われなかったり、高額な費用を請求されたりするリスクが高くなります。「どの作業をすれば、いくら報酬が発生するのか」を冷静に確認することが、安心につながります。
口コミや評判を調べ、信頼性を確かめる
怪しいLINE副業を見分けるには、実際に利用した人の口コミや評判を調べることが有効です。
SNSや「Yahoo!知恵袋」などのQ&Aサイトでは、「支払いがなかった」「追加費用を請求された」などの被害報告が多く投稿されています。応募している仕事の口コミがないか、念には念をの気持ちで調べておきましょう。
ポジティブな声が多ければ安心とならないのが、LINE副業の怖いところです。高評価が異常に多い場合は、サクラによる偽装レビューの可能性があります。
信頼性を確かめるには、複数の情報源を比較し、同じようなトラブルが繰り返し報告されていないかを確認することが大切です。
LINE副業に登録してしまった場合の対処法

誤って怪しいLINE副業に登録してしまった場合でも、冷静に対応することで被害を最小限に抑えられます。放置したり相手の指示に従ったりすると、さらなる金銭請求や個人情報の悪用につながる危険があります。
ここでは、登録後に取るべき具体的な行動と安全な対処法を見てみましょう。
アカウントのブロックと連絡の遮断
怪しいLINE副業に登録してしまったら、すぐに相手のアカウントをブロックし、連絡を遮断しましょう。業者は何度もメッセージを送り、追加費用の支払いや個人情報の提供を迫ってくるため、やり取りを続けるほど被害が拡大します。
LINEアカウントだけでなく、メールや電話番号を教えてしまった場合は、迷惑メール対策や着信拒否の設定も行いましょう。
特に相手が執拗に連絡してくるケースでは、証拠を残しながら早めに遮断することが大切です。連絡を完全に断つことで、被害がこれ以上広がるのを防げます。
請求や脅迫が来た場合の具体的な対応
怪しいLINE副業では、「未払いがある」「今すぐ払わないと法的手続きを取る」といった請求や脅迫まがいのメッセージが届くことがあります。
多くは根拠のない脅しに過ぎないため、まずは心を落ち着け、相手の要求を無視しましょう。やり取りを続けると「支払う意思がある」と見なされ、要求がエスカレートするかもしれません。
LINEやメールなどで届いた相手からのメッセージは、証拠としてスクリーンショットで撮り、保存しておきましょう。
消費生活センター・警察への相談する
LINE副業に関するトラブルが起きたら、速やかに消費生活センター、もしくは警察に相談しましょう。
消費生活センターは、消費者と事業者間のトラブルなど消費生活に関する相談を受け付ける行政機関です。全国共通の消費者ホットライン「188」に電話すると、地域の窓口につながり、契約や請求に関する具体的な助言を受けられます。
詐欺や脅迫の疑いがある場合は、警察相談専用電話「#9110」を利用しましょう。証拠として請求メッセージややり取りの記録を残しておくと、状況説明がスムーズになります。
安全にできるスマホ副業の種類

LINEでできる副業には怪しい案件もありますが、副業すべてが危険で怪しいというわけではありません。スマホを使う仕事であっても、安心して取り組めるものもあります。
代表的なのはLINEスタンプ販売やポイントサイト(ポイ活)です。このほか、クラウドソーシングサイトを通じでライティングやデザイン、動画編集などの仕事を受けるなども、おすすめ。
クラウドソーシングサイトは企業案件もありますが、個人事業者が発注する案件もあります。情報の少ない個人事業主は事業に関する情報が少ないケースもあるため、慣れるまでは会社案件を受けるとよいでしょう。

LINE副業に関するQ&A

LINE副業に対して、「本当に稼げるのか」「トラブルに巻き込まれたらどうするのか」などの疑問を持つ人は多くいます。
疑問を持ったまま仕事をするのは精神的にも良くないので、事前にモヤモヤを晴らしておきましょう。ここでは、LINE副業に関するよくある疑問をQ&A形式で紹介します。
無料と書かれていても安全なの?
「無料で始められる」と宣伝されるLINE副業には注意が必要です。
初期費用がかからないと安心させた後に、「有料マニュアルが必要」「追加ツールを購入すれば稼げる」など高額な費用を請求されるケースが多くあります。
完全無料で継続的に収益を得られる副業はほとんど存在せず、多くは途中で金銭を支払わせる仕組みになっています。無料という言葉をうのみにせず、契約内容や仕組みを確認することが大切です。
副業マニュアルを買ってしまったらどうする?
怪しいLINE副業では「成功のために必要」と称して高額な副業マニュアルを購入させる手口がよく使われます。万が一購入してしまった場合は、クーリング・オフ制度が利用できるかを確認しましょう。
契約から8日以内であれば、書面やメールで契約解除を申し出ることが可能です。返金交渉が難しい場合は、消費生活センターや弁護士に相談するのがおすすめです。
専門機関を通じて対応すれば返金につながるケースもあります。「もう無理だろう」と諦めず、法律や公的な制度を最大限活用しましょう。
本当に稼げるスマホ副業は存在するの?
「スマホで簡単に稼げる」とうたうLINE副業の多くは危険ですが、正しく選べばスマホ副業でも稼げます。代表的なのは、LINEスタンプの販売やポイントサイトでの活動です。
LINEスタンプは一度作成すれば販売を継続でき、ポイントサイトは短時間の作業で現金や電子マネーに交換できます。また、クラウドソーシングを通じたライティングやデザイン、動画編集などはスキルを活かして安定した報酬を得られます。
トラブルを避けて着実に稼ぐには、仕組みが明確で実績のある副業を選ぶことが大切です。
まとめ|「簡単」「高収入」をうたうLINE副業には注意!
「誰でも簡単に高収入」といった甘い誘い文句のLINE副業は、高額な費用請求や個人情報の悪用などトラブルに巻き込まれる可能性があります。
被害を防ぐには、運営会社や仕事内容の確認、口コミのチェックなど、事前の見極めが大切。万が一登録してしまったら、速やかに相手のアカウントをブロックし、状況に応じて専門機関に相談するようにしましょう。
副収入を得たいのであれば、LINEスタンプ販売やクラウドソーシングなど、実績のある仕事を選ぶのがおすすめです。
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